トライフル(Trifle)は、イギリスのデザートで、カスタードやスポンジケーキ、フルーツなどを器のなかで層状に重ねたもの。――Wikipediaより
全ては、大阪府池田市『ともだちの家』運営スタッフ(※大阪大学非公認サークル「阪大農学部」の有志で構成される)の一人が、YouTube上で「トライフル」を作る料理動画を見つけたのが始まりだった。
「これみんなで作ったら面白くない?」
単なる思い付きである。何を材料にするのか、予算はいくらなのか、そして会場となる『ともだちの家』にどれくらいの人が来るのか……全く事前の検討が無いままにトライフル作成がスタート。
レッツ!クッキング……!
まずは土台になるケーキスポンジ・クッキーなどを『シェリー』なる甘めのお酒に漬ける。
血迷った我々はケーキスポンジの代わりに普通の食パンを買ってきていた。アホだ。酒漬しの食パンなんて絶対美味しいわけないのに。
Q:なんで誰も間違いに気づかなかったの?
A:「シェリーが美味しかったから」
そう、シェリーが思いの外美味しかったのだ。それなら仕方ない。甘くて度数の高いお酒に侵され、わけがわからなくなっていたんだね。
食パンをシェリーに浸すこと15分、ようやく次の工程に入る。
食パンとクッキーの土台の上にカスタードクリームを重ね、
その上にホイップクリームを重ね、
最後にドライフルーツを散らせば……完成。
超手抜きトライフルの割には美味しそうじゃない?
まあ側面は地獄なんだけどさ。
なんだかんだ見た目は美味そう
ちょっと冷蔵庫に入れて、少し冷えた「食べごろ」を待つ。
正直この時間がもどかしい。見た目には絶対美味しい。身体が強烈に甘いものを欲している!
で、いざ実食。
まずかった。
「酒浸しになってないところは美味しい」
「ビスケットサブレは美味しい」
「クリームは美味しい」
「別々に食べた方が美味しい」
「イギリスの伝統的闇鍋ケーキ」
「酒のえぐみが灰汁抜きに失敗した筍のエグ味と競る」
そりゃそうだ。そもそもイギリスの料理が美味しいことなんてあるんだろうか(過激な意見)。それ以前に、酒漬しの食パンなんて絶対美味しいわけないじゃん(大事なことなので2回目です)。
食材一つ一つに罪はない。ただ、組み合わせによっては地獄が錬成される。それでも我々は責任を持ってトライフルを完食した。
この記事を執筆するにあたってもう一度トライフルの作り方を調べてみたんだけど、どうやらそもそもシェリーを使わなくてよかったらしい。スポンジに味を付ける液体としてはフルーツジュースが主流みたいよ。知らんけど。
ともだちの家公式Twitter→@tomodachi_house
サンシティ池田 B1Fのフリースペース。「まるで友達の家にやってきたかのような、ワクワクとくつろぎの場」がコンセプト。上記トライフル作成のような各種イベントを開催することも。ご連絡はtomodachi.house.ikeda@gmail.comまで!