高輪ゲートウェイ駅はバリアフリー対応?みんなに優しい駅なのか検証

交通

2020年3月14日、JR山手線に新駅『高輪ゲートウェイ駅』が開業。

感染症が流行のきざしを見せている中、山手線に49年ぶりの新駅とあって高輪ゲートウェイ駅は連日大盛況とのこと。そんなわけで、Our Local編集長のコフンねこも『新駅』を実際に見学してきました。

すると、“電動車いす”を利用されている方が同じく駅の見学をしていらっしゃるのを目撃。

 

その瞬間、見学の視点が大きく変わったのです。

 

『「高輪ゲートウェイ駅」はバリアフリーの観点から利用しやすい駅といえるのか?』

一駅に○個のエレベーター

『もしも自分の足腰が悪かったら』
『もしも自分の目がほとんど見えなかったら』

そんなふうに考えたこと、あるでしょうか。

例えば、では。ぼくなら「一番むずかしいのは階段やエスカレーターの昇り降りかな?」と思います。

 

実は、高輪ゲートウェイ駅の建物はいわゆる『橋上駅舎』建物の二階に改札口、一階にホームが並ぶ構造です。つまり、電車を利用するには確実にアップダウンが必要になります。

高輪ゲートウェイ駅には2つのホーム4つの乗り場(山手線・京浜東北線)。ほかの駅と同じく、メインの昇降手段階段エスカレーターです。

 

ただ、それだけじゃありません。

 

なんと……

各ホームにエレベーターが2つずつ、計4つものエレベーターが備わっているのです!

駅にエレベーターがあること自体は最近だと当たり前になりつつあります。それでも、1つのホームに2つもエレベーターが設置されているのは非常に珍しい……!

 

高輪ゲートウェイ駅は老若男女や身体的な特徴を問わずすべての人が簡単にホームと改札口を行き来しやすい構造になっていると言えそうですね!

 

ホームへの転落がコワイ!

あまり考えたくないことではあるものの、鉄道には事故がつきものです。したがって、ホームから線路への転落→事故の可能性を無視することはできません。

東京都心の混雑が予想される駅では尚更。ホームに人が溢れかえれば、転落のリスクは高くなります。

またそうでなくとも、「お酒に酔って……」とか「足腰が悪くフラついて……」とか「自殺願望があって……」とか、いろいろな理由による転落が考えられます。怖い。

 

そんなわけで、高輪ゲートウェイ駅でもさまざまな『転落対策』が取られています。

ひとつは、各のりばに設置されたホームドア

もはや都会の駅では標準設備です。今更驚くことでもないのかも?

 

もうひとつ見逃せない点が。

 

ホームの幅がものすごく広いんです。

都会の駅といえば「ホームが狭い」印象。ラッシュ時など、電車以前にホームが満員状態になっていることも少なくありません。

 

しかし、高輪ゲートウェイ駅のホームは対象的。

ホームは幅広で、柱などもほとんどありません。人が多くのスペースを使えるようになっています。車イスや松葉杖でも安心できる広めの設計です。

 

その他の親切設計

もちろん、目が見えにくい人のための「黄色い点字ブロック」も駅構内の隅々まで張り巡らされています(そういえば最近だと「黄色い線」ではなく、「黄色い点字ブロック」って呼ぶようになってきてますよね)。

その他にも、多目的トイレ乳幼児用スペースなど、親切設計は盛りだくさん。さすが令和の新駅です。

実は一つ気になっていることがあります。

多目的トイレの前に点字ブロックがなかったんですよ。

これって何か理由があるんでしょうか?

知っている方、教えていただけますと幸いです(詳しくはTwitter:@Story_Neko5のDMまでお願いしますm(_ _)m)。

 

とにかく、高輪ゲートウェイ駅本当にすべての人が利用しやすい駅と言って間違いありません!

 

社会の変革を願う情勢と鉄道

2000年代に流行した「バリアフリー」「ユニバーサルデザイン」、2010年代には「SODGs」など、近頃【すべての人が生活しやすい社会】を志向する言葉・目標がさらに広まりつつあります。

そんな社会情勢のもと開業した『高輪ゲートウェイ駅』

令和に開業した新駅はまさしく「すべての人にとって利用しやすい駅」でした。

車社会の日本では、鉄道・バスなどの公共交通機関の利用者に占める交通弱者の割合がどんどん増えていくことが予想されます(少子高齢化も進んでいることですし……)。

したがって、これからの駅・これからの鉄道は、高輪ゲートウェイ駅が目指したのと同じ方向に発展していくのかもしれません。

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つまり、すべての人が利用しやすい交通機関へ。

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