【長者ヶ浜潮騒はまなす公園前駅】東日本で一番長い駅名の駅に行った

交通

「長いものには巻かれよ」

などといいますけども、あまりにも長いものには驚くばかりで、全く巻かれようとなんて思わないのが人間の性。

この記事では鹿島臨海鉄道大洗鹿島線の「長者ヶ浜潮騒はまなす公園前駅」を扱います。

先に言っておくと、長者ヶ浜潮騒はまなす公園前駅は日本で2番目か3番目に長い駅名をもつ駅です。

ただ……いちいちパソコンの前で「長者ヶ浜潮騒はまなす公園前駅」と打たねばならぬコチラの気持ちにもなっていただきたい。長い。疲れる。巻かれようだなんて考えたくもないわ。

でも、こう連呼されると気になりませんか? 長者ヶ浜潮騒はまなす公園前駅のこと。実際に行ってみたので、報告することにします。

 

長者ヶ浜潮騒はまなす公園前駅への行き方

長者ヶ浜潮騒はまなす公園前駅を有する鹿島臨海鉄道大洗鹿島線(路線名も長い)は、茨城県鹿嶋市と水戸市を結ぶローカル線です。

運行上の終点にあたる鹿島神宮駅と水戸駅でJR線と接続しています。ローカル線とはいっても、首都圏からのアクセスは結構ラクかもしれません。

鹿島神宮駅

で、問題の長者ヶ浜潮騒はまなす公園前駅は、鹿島神宮駅からわずか2駅(3駅)ほど先の駅です。料金は鹿島神宮駅からだと410円。ちょっと高いな。往復の値段でラーメンが食える。

 

長者ヶ浜潮騒はまなす公園前駅へ実際に行ってみた

鹿島神宮へ参拝したついでに長者ヶ浜潮騒はまなす公園前駅で降りてみることにしました。

まずは立派な駅名表がズドン。

パッと見は「日本一長い駅名」なんですけど、よく見ると悲しみが詰まってます。

ちっちゃく「東」って書いてある。

そう、長者ヶ浜潮騒はまなす公園前駅は、紆余曲折あって現在は東日本で一番長い駅名をもつ駅ってことになっているのです。

2020年3月には京都府・京福電鉄の「等持院・立命館大学衣笠キャンパス前駅」に日本一の座を明け渡し、翌2021年1月には富山県・富山地方鉄道の「トヨタモビリティ富山 Gスクエア五福前(五福末広町)停留場」に抜かれ。

その結果、小さな「東」の文字を貼り付けることに。

なんだろうな、すごく悲しい気持ちになるんですよね。クラスで勉強1番だったヤツが、突然現れた転校生に抜かれるような光景を間近で見る感じ。

 

「はまなす公園」はそこそこ遠い

それと、長者ヶ浜潮騒はまなす公園前駅は無人駅です。駅前には暗いトイレ以外なにもありません。

それどころか、「はまなす公園(大野潮騒はまなす公園)」は駅のはるか彼方です。歩いて15分くらいかかる。

公園への道……。

さらに言うとだな、「長者ヶ浜」なる海岸線は大野潮騒はまなす公園よりもっと先。

詐欺じゃん。詐欺ですよこんなの。

上の写真の通り、駅から公園までの道のりにはのどかな風景が広がっています。実際に歩いてみると楽しいことは楽しいのですが、コンビニはおろか日影になるような場所もまったくありません。

なんというべきか……長者ヶ浜潮騒はまなす公園前駅を拠点に周辺を散策するなら、それなりの覚悟が必要です。

 

「大野潮騒はまなす公園」がめっちゃ楽しすぎた件

ここまで読んで、「そんな田舎の公園、どうせつまんないんだろ?」と思っちゃった方。間違い。大野はまなす公園は最高です。何が最高かリストアップすると、

  • とにかく広い
  • 高い展望塔がある
  • 郷土資料館もある
  • プラネタリウムもある
  • 自然公園的な森がある
  • 日本一長い(?)滑り台がある
  • (めったに人が来ないので)職員さんがめっちゃ丁寧に接してくださる

すごいでしょ。びっくりでしょ。

展望塔からは鹿嶋市内を一望できるだけでなく、本州の最東端・犬吠崎から茨城県の県庁所在地・水戸市や茨城の名峰・筑波山もバッチリ見えますし、プラネタリウムはとても綺麗。

展望塔からの眺め

郷土資料館には鹿島市の考古資料やら歴史やらなんやらがしっかり展示されています。

展望塔兼プラネタリウム兼郷土資料館の建物を出て森に入れば、澄んだ空気に癒される。

そしてなんといっても……全長154mの滑り台です。

ほんの一部です

実際に滑ってみました。長い。スピードもかなり出る。そこらのジェットコースターよりもスピード感と恐怖感があって、めっちゃエキサイティングできた。

「長いものには巻かれよ」、といいますが、ここでは僕の靴紐が滑り台のローラーに巻かれそうになりました。自分に子供がいたら絶対に乗せたくないくらい危ない感じだったことは隠さずに述べておきます。

 

ナンバーワンにならなくてもいい

長者ヶ浜潮騒はまなす公園前駅は日本一じゃなくなりました。他社の駅名の不自然な変更により、「日本一を奪われた」といってもいいかもしれません。

その結果、駅名表には寂しげな「東」の文字が……。

いや、それでも僕には、いや、茨城を愛するみんなには、長者ヶ浜潮騒はまなす公園前駅の姿が誇らしくみえます。

駅から公園が遠かろうと、一日の利用客数が少なかろうと、それはそれでいいのです。なんだかんだ東日本では1位ですから。

あと、大野潮騒はまなす公園はマジで最高。だって、展望とプラネタリウムと郷土資料館と森林と長い滑り台が一挙に体験できる公園、他に思いつきます?

海も見える

何よりも、無理に日本一を取り返そうとしなかったのが好きです。

「長いものには巻かれよ」、といいますが、長いものに巻かれず(=目先の利益に逃げず)、自分の道を貫き通す長者ヶ浜潮騒はまなす公園前駅の姿にも学ぶべきところはたくさんある。そう感じました。

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