こんにちは!
大阪大学1年の藤井と申します(*^_^*)
興味のある分野は地域と教育で、コーチングのスキルを身につけようと勉強中です!!
(この夏の教職の授業で出会ったコーチングの魅力に触れ、それ以来、コーチングのスキル取得を目指しています……!)
実は、地方で活動しているまちづくり企業の中には「人材育成術」を活用しているところがあるそうなんです。
そこで今回は、石川県七尾市を中心に活動しておられる民間まちづくり会社:株式会社御祓川に伺い、七尾のまちづくりの取り組み、さらには人材育成について様々なお話を聞かせていただいたきました!
そもそも、株式会社御祓川とは?
株式会社御祓川は、1999年に設立された(今年で20周年!)、石川県七尾市を拠点に活動しておられる民間のまちづくり会社です。
社名の「御祓川(みそぎがわ)」は、七尾市の中心部を流れる川の名前なんですよ!
初見じゃ読めない…
さて、今回お話を聞かせていただくにあたって、事前に御祓川の取組みを調べてみると…
- 御祓川の浄化
- 能登の地域資源を活用した着地型観光プログラム(「能登旨美オンパク うまみん」など)
- 能登の商品開発
- 「市民のまちづくり」の拠点「御祓川大学」
- 長期実践型インターンシップ「能登留学」
- 能登の特産品を紹介するネットショップ「能登スタイルストア」の運営
めちゃくちゃいろんなことやってますやん。
御祓川では、「まち」・「みせ」・「ひと」の3つを育て、良好な関係を作るための様々な活動を行なっているそう。
今回、僕は「ひと」の部分にフォーカスしてみることに。
教育に関心がある身として、御祓川が人材支援やサポートを通して「ひと育て」をどのように行なっているのかに着目しました。
代表・森山奈美さんにお聞きしました
お話を伺ったのは、株式会社御祓川代表取締役社長の森山奈美さん。
七尾で生まれ育った森山さんは、高校生の頃から「七尾のまちづくりをしたい!」との想いを持ち続けており、そして現在も七尾をより良くしようと日々奮闘されています。
お話からも、森山さんの七尾に対する熱い想いが感じられました…!
今回、森山さんのお話を伺った場所は、「コワーキングスペース banco」。
ここは、昭和33年に銀行として建てられた建物を活用したコワーキングスペースで、先述した御祓川大学のメインキャンパスです!レトロな外観がカッコいい。。。
「本日はよろしくお願いします!」
どんな方なんだろう…とドキドキしていましたが、 とても明るく、こちらの質問にも快く答えてくださった森山さん。
森山さんは最初に、これまで御祓川が行なってきた様々な事業について説明してくださいました。
※御祓川と七尾の街の関わりについては、後日別の記事にて解説する予定です。
そしてインターンのお話へ…
御祓川と能登の人々との関わりは、ある日をきっかけに大きく変わったと言います。
2007年3月25日、能登半島地震。
七尾の街を震度6強の揺れが襲ったのです。
この地震を機に、七尾が持つ課題が噴出。
「いつかやらないと、と思っていたことの締め切りが近くなった感じ」
と森山さんは語ります。
この地震の後、 御祓川は「多くの市民がまちの復興に参加できるように」との思いから中間支援を中心に事業を展開していきます。
そのうちの一つが「能登の人事部」!!!
能登の中小企業が抱える、「人」に関する様々な課題に対して、その名の通りその会社の人事部に成り代わって”採用”や”研修”などの伴走支援をする取り組みです。
現在、御祓川が最も力を入れて取り組んでいるプロジェクトだそうです!!
企業の中にある課題を解決するため、
- 長期実践型インターンによる経営革新
- 社員や経営層などへの研修支援
- 伴走支援によるプロジェクト開発
- 経営者の右腕人材採用支援
なども行なっているといいます!
その中で、インターン生のモチベーション維持などのためにコーチングも取り入れているそう!!!(僕も早く学ばねば…)
まさに「ひと育て」の取り組みですね!!
「ひと主体のまちづくり」と「選択肢が多い方が幸せか問題」
今回お話を伺った中で、森山さんの2つのお話が特に印象に残っています。
一つは、「活発なまちづくりの要因は、7割がひとにある」ということ。
「他の地域で成功したまちづくり政策をそのまま持ってきたら成功するわけではない」
と森山さん。
「その政策をローカライズさせて、そして、それをやりきる人がいることが大切」
とのことでした。
「まちづくりにはその都市の土壌といった他の要因がもっと多くのウェイトを占めている」と思っていた僕にとっては、とても興味深いお話でした…
実際に、今回お話を伺ったコワーキングスペース bancoでは、地元の小学生向けのプログラミング教室などを通して地域の若者とも交流しており、七尾の「ひとづくり」は着々と進んでいます。
さらに、地元の高校生と関わるプロジェクトも計画しているそうです。
そしてもう一つが、「選択肢が多い方が幸せか」というお話。
森山さんは「選択肢が多くても必ずしも幸せではない」と言います。
「選択肢が広いと、何にでもなれるけど軸を見つけるのに時間がかかる」
「道を絞り、その道の先にある目標に向けて進むことで、勉強も目的意識のある充実したものになる」
「軸を仮置きしてやってみることが大切」
「悩むくらいならやってみよう」
「『軸が決まらないから』と言ってやらない人が多い印象がある」
森山さんはそう語ってくださいました。
「あ、これは今の自分に向けた言葉なのかもしれない。」
不肖藤井、高校卒業までの約18年間、選択肢を広げるために日々勉強してきたと言っても過言ではありません。
しかし大学に入り、目の前の選択肢の膨大さに絶望し、どうしようかと悩んでしまったんです。
けど、悩むくらいならやってみよう。行動した先に見えるものがあるならば。
実際僕の周りには、どんどんと行動を起こして次の段階へと進んでいる仲間がいます。そういった仲間と共に過ごせていることは僕にとっては大きな財産です。
「一生をかけて追い続ける問いを持つといいよ」
ちなみに森山さんは「市民とは何か」という問いを探求し続けているそうです。見習わなければ!
みなさんはどんな問いを立てますか?
例えば僕はどんな問いを立てようか?
それは教育についてかもしれないし、もっと広く「人間とは何か」という問いかもしれません。
まだ決まったわけではありませんが、悩む前に先ず行動。その中で自分の軸を探し続けていきたいと思います。
……と、まぁここまで少しばかり僕自身の話を書かせていただきましたが、実はこの記事を書いたのは2か月ほど前の9月末なんです。ということで…
今、僕には学校教育という軸があります。
(仮)ですが。
森山さんのお話を伺ってから、より一層ひとを育てることへの興味が強まり、これまで本気でなろうとは思っていなかった教員という選択肢が輝いて見えてきました。
もちろん、他のことに心惹かれることもあります。ただ、森山さんが仰ってくださったように、「教師になる!」ということを一回軸に据えてみることにしたんです。
すると、この軸(仮)の力は凄まじかった。
日々の何気ない授業も、「最高の教師になるための教養を得る時間」と捉え直すことで、彩りに溢れる充実した時間に少しずつ変わってきました。
(コーチングでは、この捉え直す作業を「リフレーミング」と言います)
そして、この軸を持ちつつ学ぶ中で、「人生をかけて追い続ける問い」をぼんやりながら見つけた気がします。
「『居心地が良い』ってどういうことだろう?」
例えば、今回伺ったコワーキングスペース bancoには、とても暖かい空気が漂っていたように思います。「未来を育てるひと」を育てる、御祓川大学のメインキャンパスとして、このような温和な雰囲気が多くの市民のチャレンジを後押ししているのではないかと感じました。
居心地の良い環境が人の能力を最大限発揮させ、成長に繋がる。つまり、居心地の良さは「ひと育て」の重要な要因だと思うんです。だから僕は居心地の良い環境を作り上げていきたいし、そのために問い続けたい。
これが、いま僕が考えていること。
いわば、「僕(仮)」です。
この記事を読んでくださっている皆さんは、自分の中に軸を持ちながら(または探しながら)日々過ごせていますか?
この記事をきっかけに少しでも多くの人が自分自身について考える時間を取ってもらえたらうれしく思います。
それでも分からなくなったら…
その時は一緒にコーチングを学びましょう。
お待ちしています。笑
記事を読んでいただきありがとうございました!
読んだ感想などお待ちしてます。
そして今回執筆するにあたり、ご協力頂いた株式会社御祓川様に感謝申し上げます。ありがとうございました。
(ふじい/阪大地方創生サークルReibre)