おはようの目覚め……
朝、自然に目が覚める。
展望スペースから眺める海。
昨夜眠る前まで船は兵庫県から岡山県の沿岸あたりをゆっくり進んでいたのに、どうやら今は随分九州に近くなっているらしい。
Googleマップで現在位置を確認し、声を出して驚いてしまった。
で、お待ちかねの朝ごはんタイム。
完全に余談なんだけど、僕普段朝ごはん食べないんですよ。ギリギリまで寝ていたいので。でも、フェリーで迎えた朝くらい、少し特別な気分に浸りたかったの。
昨夜も楽しませていただいたレストランに入り、席に着く。
注文したのは「鶏飯」と書いて「けいはん」と読む九州・鹿児島の郷土料理。
優しい味がした。
言うなればこれは、鶏のだし茶漬けに近い。柔らかく香る鶏の出汁が食欲をそそり、朝なのにサラサラと胃の中に入ってくる。気持ち良い。
朝風呂にも入った。昨晩はお風呂から何も見えなかったが、朝は太陽の光を浴びた海が青々と眼前に広がっているのがわかる。
ああ、僕は今贅沢をしているんだな。
いざ、下船……
お風呂から上がって、気がつけばもうすぐ九州・新門司港に到着するらしい。慌てて身支度を済ませ、下船口に並んだ。思えば遠くへ来たもんだ。
港が見える。
船を降りればそこは九州の大地。安全運航でここまでやってきてくれた豪華なのに安いフェリーが、とても輝いて見えた。
下船後すぐ、駅に向かう無料バスが動き出す。
さようなら「やまと」、また乗るよ。
阪九フェリーに乗るメリット
ご覧頂いたように、夜行フェリーって本当に感動ポイントだらけなんです。一交通手段としては完成形かもしれない。そう思ったくらい。
記念撮影できます。
阪九フェリーには値段以上の感動があります。今回僕が乗船代として払ったのはたったの7,400円なのに、個室から大浴場まであらゆる施設・設備を楽しむことができたし。
新幹線より安いし、下手すりゃLCCとか夜行高速バスともいい勝負をする値段で、「個室」「レストラン」「売店」「展望スペース」「大浴場」……!
要は夜行フェリーって「海を征くホテル」なんです。いやもうすごかった。感動がヤバイ。
これを経験してしまうと、正直ほかの夜行の交通手段は利用できなくなっちゃいます。気になる点はそこだけですかね。完全に感動の裏返しだけど。
関西にお住まいの方も、そうでない方もぜひ一度「夜行フェリー」を使われてみては?
値段以上の感動があなたを待っています。
(コフンねこ)